文部科学省は子供たちを守らない
子供の甲状腺被ばく線量
爆発した1号機と3号機の北西で放射線量が高い
原発事故では文部科学省が放射線被害を予測し、自治体に通報するために約130億円以上をかけて開発した「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム」(SPEEDI)がある。しかし、稼働したのは震災から10日後で、同じく政府が原子力災害に備えて155億円をかけた独立行政法人・原子力安全基盤機構の「緊急時対策支援システム」(ERSS)のネットワークは稼働さえしていない。
また、明確な理由の説明がないまま子供の年間被ばく上限をこれまでの20倍である年間20mSvに引き上げてしまった。これは米国の原発労働者の被ばく上限と同じ基準である。
どうやら文部科学省は原発事故が無かったものとして放置したいようだ。もう国に頼るのはよそう。子供の健康を他人任せにしてはいけない。子供は疎開させて安全な食品を食べさせよう。
子供の甲状腺被ばく線量
原発事故で放出された放射性ヨウ素は小児の甲状腺に蓄積して甲状腺がんの原因になる(文部科学省作成)。
爆発した1号機と3号機の北西で放射線量が高い
平成23年4月24日現在
文部科学省の線量測定マップと東京電力のサーベイマップを比べる(上が北)と放射性物質は北西に堆積している。南東の風が吹くことが多かったようだ。放射能を含む風は双葉町、浪江町、飯館村に向かった。
福島第一原発放射線量の推移
毎日新聞
3号機の爆発直後の放射線量はそれほど高くないようだが、この図では風向きによる影響が考慮されていない。風下では放射線量が高かったはずである。
過小評価される福島第一原発事故、
初めからチェルノブイリを超えていた!
初めからチェルノブイリを超えていた!
産経新聞 2011.04.28
東京電力福島第1原発の事故で現在、東京の地表から検出される放射性物質(放射能)の量は事故前の数万倍に上る。しかし1960年代初頭にも、海外の核実験の影響で、日本でも高いレベルの放射性物質が検出されていた。しかし、今回の福島第一原発事故は日本人にとって過去最大の被ばくになる。
当初から汚染は北西に広がっていた
東京電力が発表した平成23年3月20日のサーベイマップ上に、線量に応じて色の違うラインを描いた。この時点で3号機を中心に汚染が広がっており、放射能が飯館村のある北西方向に広がっていくことが予想できたと思われる。
米国エネルギー省による福島上空モニター結果
汚染は北西に広がっており30キロ圏外に達している。平成23年3月22日
( 1 Sv = 100 rem = 100,000 mrem 10μSv =1mrem 10mSv =1rem )
地上および上空からのモニター結果
平成23年3月30日から4月3日のデータ
徐々に汚染が拡大していく
( 1 Sv = 100 rem = 100,000 mrem 10μSv =1mrem 10mSv =1rem )
被ばく線量トレンドグラフ
( 1 Sv = 100 rem = 100,000 mrem 10μSv =1mrem 10mSv =1rem )
年間被ばく線量推定
80キロ圏内は放射線量が高い
80キロ圏内は放射線量が高い
平成23年3月16日から今後一年間で被ばくする線量推定
青の地域で生活すると年間1~5mSv被ばくする。
福島第一原発事故の影響を年間1mSv以下にするには80キロ離れる必要がある。
赤色の地域で生活すると年間20mSv以上被ばくする。これは文部科学省が定めた小児の被ばく上限であり、当然子供は住めない。
黄緑の地域では年間5~10mSv被ばくする。青の地域で生活すると年間1~5mSv被ばくする。
福島第一原発事故の影響を年間1mSv以下にするには80キロ離れる必要がある。
( 1 Sv = 100 rem = 100,000 mrem 10μSv =1mrem 10mSv =1rem )
3月17日から4月17日までのモニター結果
( 1 Sv = 100 rem = 100,000 mrem 10μSv =1mrem 10mSv =1rem )
北西が汚染されているという実態は変わらない。
放射能の放出が一日も早く止むように願う。
一般人の年間被ばく量は年間1mSvと定められている。文部科学省が急遽定めた小児の年間20mSvという被ばく限度量は成人の年間被ばく限度量の20倍であり、米国の原発労働者の被ばく量上限値である。
文部科学省は放射能被ばくを軽減させる努力をせず、基準値を引き上げることで放射能問題を放置しようとしている。
我が子の安全を他人任せにするのはやめた方が良い。しかし残念なことに子供の被ばく量を従来の年間1mSv以下に抑えようとするならば福島第一原発から80キロ離れる必要がある。また、汚染は原発の北西に広がっており、北西方向への避難は避けるべきだ。仕事があるので無理という事情もあるだろうが放射性ヨウ素の影響を受けやすい子供たちだけでも実家や親せき、友人宅などに疎開させるのは不可能ではないだろう。
当然ながら農産物も汚染されているので、少なくとも子供には汚染の無い安全な地域の農産物を食べさせよう。
参考
原発事故で失った「放射性ヨウ素の無い世界」。福島の子供は疎開して下さい。
http://phnetwork.blogspot.com/2011/05/blog-post.html文部科学省「子供の被ばくを米原発作業員並みに設定」
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