「4号機はプロパンガスの爆発だった可能性」などと報道されていますが、彼らは真面目に仕事をしているのでしょうか? とうとう行き詰ったのでしょうか?
日々、発表内容が無茶苦茶になってきています。前代未聞の原子力災害ですから、国や自治体は当てにせず、子供と妊婦は早く県外に逃げた方が良いです。
公開されている資料を見る限り、4号機の原子炉には核燃料が入っており、蓋が開いたまま燃焼中です。
プロパンガスではありません!
参考 「4号機の激しい損壊、水素爆発以外の原因か」読売新聞2011年5月10日
また、4号機は定期点検中だったため原子炉からは核燃料が取り出されていたと報道されています。本当にそうでしょうか?
毎日新聞2011年4月12日 東電、福島4号機で燃料プールの水採取 大型ポンプ車を利用http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110412/dst11041213330035-n1.htm
防衛省が上空から撮影した放射温度写真を見ながら使用済燃料貯蔵プールと原子炉格納容器の位置と温度を見てみましょう。
まず、3号機の放射温度写真を見てみましょう
これは防衛省が撮影した3号機の放射温度写真です。温度が高い部分が光って見えます。使用済燃料プールと原子炉格納容器の位置が判ります。なお、放射温度写真は防衛省がHPで公開しています。 出典 防衛省 http://www.mod.go.jp/j/approach/defense/saigai/tohokuoki/temp.html
次に、4号機の放射温度写真
これは3月20日に防衛省が撮影した放射温度写真です。4号炉5Fフロアのタービン建屋側に発熱体が広がっており光っているのが判ります。 この写真では使用済燃料プールから原子炉格納容器にかけて発熱体が広がっているのが良く判ります。使用済核燃料プール以外の部分が光って見えるのはなぜでしょうか? そこに発熱体があるということです。
つまり、この写真が撮影された3月20日の時点で原子炉に核燃料があり燃焼していたのです。
つまり、この写真が撮影された3月20日の時点で原子炉に核燃料があり燃焼していたのです。
4号機の原子炉上蓋は外されている
4号機は事故当時は定期点検中だったため原子炉上蓋が外されていました。
つまり4号機では原子炉の蓋が無いまま核燃料が燃焼中です
原子炉上蓋とは原子炉格納容器上部の蓋
定期点検中に見た原子炉上蓋の写真 出典 東京電力
奥に見えるのが原子炉格納容器、手前にあるドーム状の物体が原子炉上蓋
東電は4号機のプールが高温になったと発表したが、
福島第一原発の事故で、東京電力は四月二十二日、4号機の使用済み核燃料プールの水温が九一度だったと発表した。十二日の測定とほぼ同じ水温で、高止まり状態が続いている。安定した冷温停止状態は約三〇度。プールには、原子炉から取り出して冷却期間が短い燃料が多数あり、東電は監視を強めている。
東京新聞2011年4月23日 4号機プール高温続く 91度、水位には変化なし
上の記事はインチキでした
放射温度写真をみると
実際には4号機の原子炉の方が高温でした
原子炉上部の方が高温になっています
これは防衛省が4月20日に撮影した放射温度写真です。この写真では使用済核燃料プール上部の温度は18℃、その右側の原子炉格納容器上部で29℃となっています。原子炉格納容器に核燃料が入っていないのであれば、原子炉格納容器が使用済核燃料プールより高温になるはずがありません。
核燃料の無いはずの4号機原子炉が発熱している
しかも防衛省がコメント
これは防衛省が3月23日に撮影した4号機の放射温度写真です。核燃料が入っていないと発表されている原子炉格納容器上部の温度(28℃)が使用済核燃料貯蔵プール(22℃)より高いことを示しています。しかも防衛省がコメント
そして防衛省が「格納容器上28℃」とコメントしています。
( 出典 防衛省 http://www.mod.go.jp/j/approach/defense/saigai/tohokuoki/kanren/230323.pdf )
4号機の蓋が開いた原子炉が光る
3月24日撮影
3月24日に撮影された放射温度写真では原子炉格納容器上部が強く光っており最高放射温度は17℃と記載されている。使用済核燃料プールの方が低温に見える(5℃くらい)。円形の光が見えており、原子炉の蓋が開いて炉心がむき出しになっているようだ。3月24日撮影
発熱する4号機の原子炉 4月10日撮影
これは4月10日の放射温度写真です。やはり原子炉格納容器上の温度が使用済核燃料プール(27℃)よりも高く32℃となっています。
発熱する4号機の原子炉 4月18日撮影
これは18日の放射温度写真です。この写真でも原子炉格納容器上で最高放射温度が25℃と記録されています。これらの写真は防衛省HPで公開されています。
コメント
事故当時に4号機は定期点検中だったため4号機の原子炉には核燃料が入っていないと公式発表されています。しかしながら防衛省が発表している放射温度写真を見ると、何回も原子炉格納容器上部で最高放射温度が確認されており4号機の原子炉には核燃料が存在するように見える。
東京電力は4号機の爆発をプロパンガスの爆発事故として処理したいようだが国民を馬鹿にするのは止めてほしい。
東京電力は4号機の爆発をプロパンガスの爆発事故として処理したいようだが国民を馬鹿にするのは止めてほしい。
前代未聞の原子力災害です。公式発表は無茶苦茶になっています。国や自治体任せにせず、自分の判断で被ばくを軽減する努力をしてください。
「健康に影響ない」と発表されても、健康に影響があります。
「汚染された食品を食べてよい」と発表されても、食べない方が無難です。
「避難は不要」と発表されても、子供と妊婦は避難しましょう。
福島県は子供に「20mSV浴びても大丈夫」とか「放射線は食べても被ばくしない」とか言ってますが信じないでください。
もう公式発表が無茶苦茶になってきました。
実際に現場で何が起きたかを正確に把握しないと的外れの対策になってしまい、原発作業員の努力が無駄になってしまう。原発作業員を放射線から守るためにも原子炉内の核燃料に関する正確な情報を公開して頂きたい。
大変に綿密な資料調査に基づくレポートとコメントをありがとうございます。
返信削除4号機についてですが、上空からの撮影によって熱反応があることについては、圧力容器内に燃料が残存していた可能性という以外に、もうひとつ推測できる原因があります。
3号機が大爆発をした原因についても東電は水素爆発としていますが、ご存知のように海外メディアでは「3号機の燃料プールの即発臨海」という説があります。それが正しいとしますと、3号の燃料プールからの燃料棒の破片が4号の壁を突き破って、建屋内や、蓋が開いていた圧力容器の中に飛び込んだ可能性もあります。
つまり3号機由来の燃料棒が4号の中で発熱している可能性です。
邪推にすぎませんが、4号の原子炉に燃料があったという説とはまた違う、ひとつの仮説としてご検討ください。
敬具
下記URLにて、原発事故関連の記事を書かせていただいております。
↓
http://www.mumyouan.com/k/umenoma.html
はじめまして kzと申します。
返信削除本日夕方よりユーチューブLIVEで4号機を見ていたのですが緑とオレンジの光が見えました。これってなんでしょうね・・
http://twitpic.com/56a91h
四号機の近況を追加します。
返信削除このサイトの
↓
http://www.mumyouan.com/k/umenoma.html
下記の番号の投稿に、記録の動画映像があります。
[1540]●福島原発・4号機から落下する光
_
4号についてはいろいな謎がありますが、
今回の光についても、東電の記者会見では、
6/4の午後、6/5の午前、どちらも記者らから全く質問がありませんでした。
それ自体が既に不自然ですが。(あるいは記者の勉強・観察不足か)
この光については「照明」という言い訳はつかないと思います。
画像解析の会社に分析に出せば、スペクトル分析から何の光源の光であるかは、すぐに判明します。
前述の動画を見ますと、クレーンやリフトなどで制御された降下の軌跡ではなく、まるで何かが崩れ落ちたように見えます。
四号機は、6/5の東電の記者会見でも、注水量が11.5トンと、他に比べて多いことから、冷却を急がないとならない事態なのでしょう。
たとえば、プールの底や横から大量に漏れているなどです。
そもそも、おかしいのは東電は、3号と4号の燃料プールは、それぞれ、たったの一度ずつしか画像を公開していません。
すでに公開できないほどの破損をしている可能性があります。
素晴らしいホームページだと思います。
返信削除労作に感謝します。定期的に訪問させてください。
いや~驚きました。言われてみればその通りだと思いました。物凄い分析力だ。
返信削除熱源の事はアニーガンダーセンさんの動画でもプールの所では無くオカしいとコメントが有りましたね。以前私は何処かのブログで東電の最終データでは4号機原子炉内に燃料棒が残っているという記事を見ました。そして東電のデータもリンクで確か乗っていました。私は前から原子炉内に実は燃料棒が有ったと思っていました。それを思い出しました。素晴らしい情報ありがとうございます。
返信削除樋口先生もずっと、4号機の原子炉には燃料棒が入っていたと言っておられますね。
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