放射性ヨウ素には明白な発がん性があります。特に、小児と胎児が影響を受けやすいことが判っています(既述)。
現在、福島第一原発から放出される放射能は主に仙台、盛岡方面に流れているようです。放射性ヨウ素による汚染図が5月10日に公開されましたが遅すぎます。
5月10日過ぎにようやく公開された
放射性ヨウ素による土壌汚染
出典 文部科学省
放射性ヨウ素による汚染は福島第一原発から北西部に向かって広がっている(3月18日)。仮定条件に基づく予測値ではあるが放射性ヨウ素による土壌汚染は非常に広範囲だ。
■100万Bq/㎡以上
■10万~100万Bq/㎡
■1万~10万Bq/㎡
■1000~1万Bq/㎡
下図を見て安心していませんか?
下図にダマされてはいけません
出典 東京都 環境放射線量測定結果
http://ftp.jaist.ac.jp/pub/emergency/monitoring.tokyo-eiken.go.jp/monitoring/graph.html上のグラフを見て、「3月14日以降は放射能が減った」と喜んでいませんか?
このグラフを見て喜んではダメです。単に逃げ遅れて被ばくしたのです。
5月8日に実施された福島第一原発1号機二重扉開放では放射性ヨウ素は北西方向に放出されました。
福島第一原発から放出される放射能は北西に向かうことが多く、放射能の放出が続く現在、妊婦や子供、出産可能な女性は原発の北西方面に居住しない方が無難です。
福島第一原発の汚染図
原子炉建屋の北西方向に高度の汚染地帯がある。
3711.9μSvなどというトンデモナイ測定値がある。
浄水場発生土からの放射性ヨウ素の検出
浄水場で検出された放射性ヨウ素の量は福島第一原発爆発事故直後と比べて減少しているが、半減期が短いにもかかわらず、事故から約2か月経過しても検出されており、放射性ヨウ素の放出が継続していることを裏付けている。なお、放射性セシウムは全体として増加傾向にある。東京都も既に汚染されている。
利島村のトサカノリからも放射性ヨウ素が微量検出
出典 東京都
トサカノリとは
利島村
放射性ヨウ素は自然界では通常検出されず福島第一原発に由来すると思われる。
検出された量は微量ではあるが汚染は約300Km離れた島にも届いた。
福島県 魚
出典 農水省
5月9日の検査で高濃度の放射性セシウムとともに半減期の短い放射性ヨウ素131が検出されており、原子炉からの放射能放出が続いていることを示唆している。
栃木県 淡水魚
出典 農水省
放射性セシウム規制値(500Bq/Kg)をわずかに下回る460Bq/Kgや420Bq/Kgの放射性セシウムを含む淡水魚が流通していることを裏付ける。同時に放射性ヨウ素も検出されているが適合と記載されており、これらの淡水魚は流通したと思われる(5月10日~12日採取)。福島県 野菜
出典 農水省
高濃度の放射性セシウムが検出された福島産シイタケ(5月12日採取)。2つのサンプルから放射性ヨウ素が検出されている。相馬市は福島第一原発の北側、川内村は北西に位置する。川内村のシイタケは流通したと思われる。
ストロンチウムも検出
出典 文部科学省
原発から30Km以上離れた地域の植物や土壌が非常に高い濃度の放射性ヨウ素や放射性セシウムで汚染されている。植物からストロンチウム90も検出されている。ストロンチウム90は骨に蓄積され、半減期が28.8年と長く、ベータ線を放出するので内部被ばくによる健康影響が大きい。西郷村や大玉村のように遠く離れている地域でも膨大な量の放射性物質による汚染があったことを裏付けている。このような状況下で人体は例外だと考えるのは楽観的すぎる。コメント
放射性物質の放出は3月14日頃をピークとして、大幅に減少したと報道されている。そのような報道で喜んではいけない。単に逃げ遅れて被ばくしたのだ。
文部科学省は5月になって大量の内部資料を公開しているが、国民に無用な被ばくをさせたことを裏付ける内容でしかない。これは情報公開によって回避可能な被ばくだった。
また、公式発表では再臨界が起きていないとされているが食品汚染の状況を見る限り、持続的に再臨界が起きており核分裂によって生じた大量の放射性ヨウ素が放出され続けているようだ。終息には程遠い状況なので子供や妊婦、妊娠可能な女性は避難した方が良い。
チェルノブイリ原発事故の場合には放射能の放出は2週間で止まったが、福島第一原発事故による放射能の放出は現在も継続しており汚染が拡大しつつある。
最大の被害者は胎児と子供たちになることを忘れてはいけない。
素晴らしいサイト。情報と分析をありがとうございます。よかったらご覧ください。
返信削除NHKに一瞬映った 「WSPEEDI」 3月15日被ばく予測マップhttp://peacephilosophy.blogspot.com/2011/05/blog-post_16.html