2011年7月2日土曜日

4号機原子炉ヘの注水は再臨界を止めるため?

4号機の原子炉には核燃料が入っており、原子炉の蓋が開いたまま再臨界しているのではないかと指摘してきましたが、ついに4号機の原子炉への注水が始まった。

注水の理由は原子炉ウェルにつながる機器貯蔵プールの水位が低下し、保管してある機器が強い放射線を出していると考えられるからだという。

しかし水位低下と強い放射線が出る本当の理由は原子炉に高温の核燃料が入っており、水が蒸発しているからではないのか?


注)ロゴが入っている画像はトリミング、URL記入、画質調整、などで加工してあります。
オリジナル画像はURLからご入手ください。

4号機原子炉ウェルと使用済燃料プールの位置関係
出典 東京電力
原子炉ウェル(赤円)は建屋の中央タービン建屋側に位置する。原子炉ウェルの右側に使用済燃料プールがある。


放射温度写真で見た原子炉ウェルと使用済燃料プールの位置関係
出典 防衛省 (北が上になるように画像を90度回転した)
緑の枠はプール上部にある燃料棒交換機
青い枠は使用済核燃料プール
赤い円は原子炉の位置を示す

この写真では原子炉内に熱源(核燃料)が見える。

参考
4号機の原子炉で核燃料が燃焼中!


6月20日、機器貯蔵プールの水位が下がったので原子炉圧力容器の下部に水を注入すると発表された。
出典 東京電力
注水は原子炉圧力容器下部から行うという。本当に機器貯蔵プールの問題であれば、ポンプ車で機器貯蔵プールの上部から放水するであろう。



4号機の注水は非常用炉心冷却系 ECCS
と同じ仕組み
福島第1原発 非常用炉心冷却系 ECCS:Emergency Core Cooling System
http://www.youtube.com/watch?v=cGrIqirBVjY


4号機には連日100トンから200トンの注水が行われていたが、原子炉ウェルには水が入らず水位が下がったというのは不可解である。

参考
4号機に連日200トン注水中!



4号機原子炉ウェル
真下の原子炉圧力容器下部から注水している
出典 東京電力 6月29日撮影

4号機原子炉ウェルの真上の機器や周辺の手すりなどに湯垢が付着しており4号機の原子炉が沸騰していたことを疑わせる。4号機原子炉ウェルの水は混濁しており底が見えない。

4号機の原子炉には核燃料が入っていないと発表されていたが、写真撮影の前日6月28日にも4号機の原子炉(原子炉ウェル)に水を入れる作業が行われた。




事故前の4号機原子炉ウェル
出典 Fukushima Daiichi Photo Tour
この写真では原子炉格納容器上蓋が外されている。
通常は原子炉ウェル内の水は透明で底に核燃料が見える。


4号機の使用済燃料プール
出典 東京電力 6月29日撮影
使用済燃料プールの上方に緑色の燃料棒交換機が見える。


事故前の4号機使用済燃料プール
出典 Fukushima Daiichi Photo Tour
手前に見えるのが使用済燃料プール。上方に見える緑色の機材が燃料棒交換機。この写真では使用済燃料プールのゲートが開いており、その奥に原子炉ウェルが見える。


使用済燃料プールゲート
出典 東京電力 6月29日撮影
ゲートの手前が使用済燃料プール、ゲートの向こう側が原子炉ウェル。



原子炉付近から円柱状の白煙を噴出する4号機
Reactor 4, Cement Truck, Vapor Plume - 23 May 2011 TIMELAPSE
4分30秒頃からご覧ください。

Reactor 4, Cement Truck, Vapor Plume - 23 May 2011 TIMELAPSE
黄色の枠内に噴き上がる白煙が見える

緑の枠は燃料棒交換機
青い枠は使用済核燃料プール
赤い円は原子炉の位置を示す。



原子炉付近から円柱状の白煙を噴出する4号機
その2
2011.06.26 19:00-20:00 / 福島原発ライブカメラ
1分30秒過ぎ、3号機と4号機が白煙を噴きはじめる。


コメント

4号機の原子炉には核燃料が入っており、原子炉の蓋が開いたまま再臨界しているのではないかと指摘してきたが、ついに4号機原子炉への注水が始まった。

東京電力は6月19日より4号機の原子炉に注水する作業を始めており、注水の理由は原子炉(原子炉ウェル)につながる機器貯蔵プールの水位が低下し、保管してある機器が強い放射線を出していると考えられるからだという。

しかし、4号機には連日100トンから200トンの注水が行われており、原子炉ウェルに水が入らないというのは不可解である。

6月29日に発表された4号機原子炉ウェルの写真では、ウェル真上の機器や周辺の手すりなどに湯垢が付着しており原子炉ウェルが沸騰していたことを疑わせる。また、透明であるはずの原子炉ウェルの水は混濁しており底が見えない。

重要な点は、今回の注水はポンプ車で機器貯蔵プールの真上から放水するのではなく、原子炉圧力容器の下部から原子炉に注水することである。

この新しい注水の仕組みは緊急炉心冷却装置そのものであり、東京電力は密かに4号機原子炉の冷却をはじめたようだ。




1 件のコメント:

  1. いつも参考にさせていただいております。
    この記事について、7月3日、福島原発で作業されている方
    (ツイッターアカウント@Happy20790)
    に質問してみました。
    【質問:私】
    kusuriko8 薬子
    お疲れ様です~原子炉はこんなになってるんですか?bit.ly/iR9cN5 RT @Happy20790 燃料プールの循環冷却は4号機以外なんとかなってきてるね。

    【答え:ハッピーさん】
    Happy20790 ハッピー
    @kusuriko8 4号機の原子炉には燃料入ってませんよ。書いてること、かなり現場と違いますが…。


    以上ですが、実際のところどうなんでしょうかね;;

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