2011年6月25日土曜日

核燃料メルトスルーで建屋の底から放射能が漏れる

原発事故による健康被害のうち最も明白なのは放射性ヨウ素による甲状腺がんですが、白血病など様々ながんが増える可能性も指摘されています。1~3号機はメルトダウン状態を超えるメルトスルー状態で、放射能漏れが続き状況は深刻です。


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 放射線被ばくとがん
広島原爆後の調査では被ばく後2~3年で白血病が増加し、被ばく後10年後から乳がん、甲状腺がん、食道がん、結腸がん、胃がん、肝臓がん、肺がん、卵巣がん、皮膚がん、膀胱がんなどの増加が始まりました。
出典 国立がんセンター



ヨウ素131の積算沈着量
3月11日から23日
出典 厚生労働省
・ヨウ素131はガスであるため、乾性沈着が多く、湿性沈着は少ない。そのため、沈着量は大気中濃度に強く依存する。
・原発周辺だけでなく、風によって放射性物質が輸送された福島県東部や茨城県などの関東地方で沈着量が多い。



チェルノブイリ原発事故では放射性ヨウ素131による甲状腺がんが増加した(ベラルーシでの調査)
出典 東京電力

 
放射性ヨウ素による水源汚染
福島県民は放射能汚染水を飲んでいた
出典 厚生労働省


福島県の海藻から放射性ヨウ素131が検出
今も海への放射能流出が続く!
出典 水産庁
6月になっても福島県の海藻から高濃度の放射性ヨウ素が検出される。半減期の短い放射性ヨウ素の検出は、再臨界が続き放射能が海に放出され続けていることを示唆する。



セシウム137の積算沈着量
3月11日から23日
出典 厚生労働省
・セシウム137は粒子であるため、乾性沈着が少なく、湿性沈着が多い。そのため、沈着量は大気中濃度と降水量の両方に関係する。
・原発周辺だけでなく、風によって放射性物質が輸送され、且つ、降雨があった福島県東部、宮城県、関東北部で沈着量が多い。


1号機の原子炉と格納容器に穴が開いた!
メルトスルー状態!
1号機では地階から白煙が噴き出しており、メルトダウンした核燃料が原子炉と格納容器に穴をあけたようだ。地階には放射能を含む汚水が貯まっていることも格納容器が破れたことを裏付けている。
出典 東京電力
福島第一原子力発電所1号機の原子炉建屋1階における湯気確認状況


2号機の原子炉と格納容器にも穴が開いた!
2号機建屋地階には原子炉から漏れた高濃度汚染水が大量に貯まっている。
出典 テレビ朝日
21日に撮影した2号機原子炉建屋内では、地下への階段の途中まで赤茶色に濁った水が上がってきています。深さは6メートル以上、表面は毎時430ミリシーベルトと作業員の被ばく限度の250ミリを30分あまりで超える高い線量です。原子炉から漏れた高濃度汚染水に配管のさびなどが混じったとみられます。


もちろん3号機の原子炉と格納容器も破壊された。
3号機の水たまりの放射能は通常の原子炉の1万倍!
このような高濃度の放射性物質が漏れているということは原子炉内にある核燃料が外部に漏れていることを示唆します。



汚水処理施設からも水が漏れている!
放射能を含む汚水の処理は進まない。
発表 東京電力

 

原子炉建屋の底にも穴が開いたようだ
出典 東京電力
放射能を含む汚染水が地下水から検出(赤枠)されておりメルトスルーした核燃料が原子炉建屋の底に穴を開けた可能性がある。


 
1号機から3号機の原子炉には257トンの核燃料が入っている
出典 東京電力
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/outline_f1/index-j.html

チェルノブイリ原発事故で放出された核燃料は10トン
出典 ウィキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%8E%E3%83%96%E3%82%A4%E3%83%AA%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80%E4%BA%8B%E6%95%85


福島の被害はチェルノブイリを超える?
(超えても不思議ではない)
出典 厚生労働省を一部改変
日本では最も放射能による影響が大きい子供の被ばく量上限が20mSvに定められた。これにより日本の子供はスリーマイル島原発事故やチェルノブイリ原発事故を超える被ばくを受ける運命となった。


東京都の空間放射線量測定値(地上1メートル)
出典 東京都
東京都も東部では空間線量が高い


キエフ病院の子供たち 2011 - 原発事故のもたらしたもの
現場の病院の医師たちの肉声が、イタリアの取材でテレビ番組になっています。
〔放射能〕2011年のキエフ病院の子供たち。奇形の割合は減るどころか増している。多くの子供が1才未満で病死。生存率はたった10% (戸谷真理子様より)

ジャネット・シェルマン博士へのインタビュー
チェルノブイリの最悪な影響は健康と言えるベラルーシの子供はわずか2割だということ
Chernobyl: A Million Casualties


要旨
医学的なデータを根拠に1986~2004年の調査期間に、98万5千人が死亡し、さらに奇形や知的障害が多発。チェルノブイリの最悪な影響は健康と言えるベラルーシの子供はわずか2割だということ、医学的に健康でないだけでなく知的にも標準以下となってしまっている。妊婦たちが食べる物の汚染についてはきちんと知らされていない場合が多かった、または汚染されていない食べ物が手に入らなかった。妊娠中に放射性同位体が体内に入ると母体を通じて胎児に届き心臓、肺、甲状腺、脳とすべての細胞、免疫系統にもダメージを与える、遺伝子損傷として現れるのは脳や心臓、肺への影響、腕のない子供、水頭症の赤ちゃんなど。

チェルノブイリ事故の影響は北半球全域にわたり、放射性物質の降下地点で人々は死んでいる。死ななければ、子どもたちは知的・医学的障害をもって生まれてきている。これがいまだに続いており、まだ終りではない (ヤスダセツコ様より)
 
 
コメント

原発事故による健康被害のうち最も可能性が高いのは放射性ヨウ素131による甲状腺がんであるが、数年後に白血病など様々ながんが増える可能性がある。

6月現在、半減期の短い放射性ヨウ素131が福島県の海藻から検出されており、原子炉の再臨界と放射能汚水の海への放出が続いていることが示唆される。子供や妊婦、妊娠可能な女性は福島の海藻を食べない方が良いだろう。


悪いことに1号機から3号機の原子炉建屋地階には原子炉から漏れた高濃度汚染水が貯まっており、高温の核燃料が原子炉と格納容器を破って穴を開けたようだ。また、地下水の放射能汚染も発表されており建屋の底にも穴が開いたようだ。

最も懸念すべきことは日本の文部科学省が放射能による影響が大きい子供の被ばく量上限を20mSvに定めたことである。福島第一原発事故で放出された放射能はチェルノブイリ原発事故よりも少ないと発表されているが、結果的に福島県民はチェルノブイリ原発事故を超える被ばくを受ける。

チェルノブイリ原発では放出された核燃料は10トンとされているが、福島第一原発の1号機から3号機の原子炉には257トンの核燃料が入っている。しかも原子炉建屋の底にも穴が開いたようなので楽観できない。





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