アクロは福島第一原発周辺の土壌汚染がチェルノブイリ級であることを再認識させるとともに、土壌からテルル129mが検出されたことを懸念しています。
テルル129m(半減期33.6日)は崩壊すると半減期1600万年の放射性ヨウ素129に変化するため注意深く観察する必要があります。
そこで、改めて日本の調査結果を見直すと、既に土壌や大気中からテルル129mが多量に検出されていました。
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汚染はチェルノブイリ級
福島県の土壌 (2011年3月31日)
アクロが測定した数値(Bq/㎡)をチェルノブイリ事故後のベラルーシでの測定値と比べてみます。
185 000 - 555 000Bq/ m² 避難区域
555 000 - 1 480 000 Bq/m² 強制避難区域
555 000 - 1 480 000 Bq/m² 強制避難区域
広い地域がチェルノブイリ事故時の避難区域、強制避難区域に相当している。
日米合同調査でも同じ結果
出典 米国エネルギー省
チェルノブイリ事故時の基準で見ると更なる避難が必要
■ 185 000 - 555 000Bq/ m² 避難区域
■ 555 000 - 1 480 000 Bq/m² 強制避難区域
宮城、福島、神奈川の土壌からテルル129mが検出
テルル129mは崩壊して半減期の非常に長いヨウ素129になる。半減期は1600万年である。この核種は原発周辺で注意深く監視する必要がある。 出典 ACRO http://www.acro.eu.org/OCJ_jp
そこで、他の調査でも検出されていないか調べて見たところ文部科学省の調査でも検出されていました。
20Km圏内土壌からテルル129m
出典 文部科学省
文部科学省の調査(5月3日現在)でもヨウ素131を上回る多量のテルル129mが検出されている。
千葉市内の空気からテルル129mを検出
出典 日本分析センター
これは空気中のテルル129mである。事故から2カ月近く経過するが、現在も空気中にテルル129mが検出されている。当然、呼吸により体内に取り込まれ得る。
CTBT高崎観測所も空気中からテルル129mを検出
出典 CPDNP
コメント
アクロの調査は福島第一原発周辺の広範な地域がチェルノブイリ事故時の避難地域あるいは強制避難地域並みに土壌汚染されていることを再認識させる。
アクロは更に、土壌からテルル129mが検出されたことを懸念している。
テルル129m(半減期33.6日)は崩壊して半減期1600万年の放射性ヨウ素129に変化する毒性の高い物質である。このような物質が土壌や空気中に広く存在していることは、食事や呼吸を通じてテルル129mが体内に取り込まれ得ることを示唆している。
体内に取り込まれたテルル129m(半減期33.6日)は半減期1600万年の放射性ヨウ素129に変化し、放射性ヨウ素131と同様に甲状腺に蓄積されて甲状腺がんの原因になり得る。
テルル129mは複数の調査機関で既に土壌と空気から検出されている。
農産物、魚介類、肉、牛乳、水等の暫定基準にはテルル129mとヨウ素129が含まれておらず、福島第一原発近県の農産物にはこれらの物質が含まれている可能性がある。
現在、食品中のテルル129mとヨウ素129が監視されておらず、子供や妊婦、妊娠可能な女性は福島近県の農産物を避けた方が良い。その地域への居住にもリスクがある。
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